盛会のうちに大会を終了いたしました。ご参加いただいたみなさま,ありがとうございました。

栃木と参加いただいたみなさまがつながる「みんなの一歩」の大会でした

updated November 24th/2014

主題設定の理由

 子どもたちは、「知識基盤社会」の時代において、グローバル化、少子化、高齢化など変化の 激しい社会に生きており、それらに対応し、他者との共存、協力の必要性が高まっている。また、国際的な調査や全国学力・学習状況調査等により、子どもたちには、読解力、知識・技能を活用することに課題があることが明らかになった。さらに、改正された教育基本法等、教育関係法令により教育の理念が示され、「生きる力」を育成することが学校教育に求められていることは周知のことである。
 
 これらを受け、国は第2期教育振興基本計画を策定し、今後の社会の方向性として、「自立」 「協働」「創造」の理念の実現を向けた生涯学習社会の構築を目指している。そのために設定された8つのミッションの中で「1 社会を生き抜く力の養成」を掲げ、学校教育段階において「生きる力」の確実な育成を求めている。さらに、「2 未来への飛躍を実現する人材の養成」にお いては外国語教育の強化を示している。
 
 一方、学習指導要領においても「生きる力」を育むことが示されており、特に、確かな学力の育成の面では、知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力等の育成のバランスを重視することが求められている。外国語科(英語)では、「聞くこと」、「読むこと」を通じて得た知識・技能 について、自らの体験や考えなどを結び付けながら活用し、「話すこと」「書くこと」を通じて発信する指導が求められること、及び4技能の総合的な育成を通して、4技能を統合的に活用できるコミュニケーション能力の基礎を育成することなどが示されている。
 
 また、文部科学省は平成25年12月に「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」を発表し、新たな英語教育の在り方として、中学校においては、身近な話題についての理解や簡単な情報交換、表現ができる能力を養うこと、授業を英語で行うことを基本とすることを提示した。また、小・中・高を通じて一貫した学習到達目標を設定することにより、英語によるコミュニケーション能力を確実に養うことを明確に打ち出した。
 
 さらに、栃木県教育委員会の「とちぎ教育振興ビジョン」で掲げられている子ども像「主体的に考え表現できる子ども」、及び「自他の存在を尊重し協同するする子ども」の育成については、学校教育活動全体を通じてその達成を目指すところであり、外国語科でもその一翼を担うことが必要であると考える。
 
 以上を踏まえ、協働して課題の対応にあたるチームの力の養成のために「他者とつながること」、及び4技能の総合的な育成のために「生き生きとコミュニケーションを図ることができる力」の育成に焦点を当てることが必要であると考え、研究主題を「他者とのつながりの中で、生き生きとコミュニケーションを図ることができる生徒の育成」と設定し、その方法として副題「4 技能の総合的な指導を通して」とした。
 
 研究に当たっては、とちぎの子どもたちの実態を踏まえ、「重点項目」を設定するとともに、4つの分科会を設置し、研究の切り口として設定した分科会テーマに基づき研究を推進することとした。さらに、県内のすべての英語担当教師が研究に関わり、授業を改善し、研究主題に迫るよう、「みんなの一歩」を合い言葉に研究を進めたい。